最初にお伝えしたいことは、
区の膨大な予算をかけてPCR検査を拡大するという決断を行われたのは素晴らしいことです。
(記事抜粋)
区内の累計感染者数は1565人(22日時点)に上り、幼稚園や福祉施設20か所以上で感染者が出ている。区は、無症状者が自覚のないまま感染を広げている可能性があるとして、一斉検査が必要と判断した。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20200824-OYT1T50054/amp/
しかし、アメリカでもPCR検査は実施されていますが、感染抑制ができていません。(明確な因果関係がありません。)
その場限りの施策では新型コロナウィルスの感染防止に継続的に対応できませんし、一時の気休めにしかなりません。
そもそもPCR検査って何かわかりますか?特徴は何ですか?
わからない方が多いと思います。
情報がきちんと届いていない、
=情報格差が大きい状況で本当に感染拡大の防止につながるのかが疑問です。
検査を拡大するという言葉だけを鵜呑みにせずに、検査を受ける側の人たちにPCR検査の意味や検査結果が出た後にどうなるのか?を知った上で考えて行動してもらうことを目的としています。
新型コロナウィルスと主体的に向き合っていく人のために、PCR検査について知っておきたい情報を記載しています。
<PCR検査について知ってほしいこと①>
検査をして、陽性になっても陰性になっても100%正しいわけではない。
PCR検査が陽性で、実際に新型コロナに感染している確率は6.5%、
つまり
検査結果が陽性の人で、本当に新型コロナに感染している人は
100人中6-7人しかいない
また新型コロナに感染しているのに検査結果が陰性になる人は、30%
つまり
新型コロナに感染しているのに、感染していないと判断される人は
100人中30人もいる
怖いのは陰性が出たから安心だ、と安易に考えて予防対策をおろそかにする人がいると感染が拡大する恐れがあります。
検査結果は一応信じるとして、結果が出た後も普段と変わらない感染予防や対策の行動をとることが大切です。
PCR検査を実施する側や医療関係者にそのことをしっかり伝えていただきたいですね。
<PCR検査について知ってほしいこと②>
PCR検査は「その時点での感染状態」
今は問題なかったとしても、これから感染する可能性は大いにあります。
(記事抜粋)
検査完了には約2か月かかるとみている。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20200824-OYT1T50054/amp/
ここでは①でお話ししたPCR検査の結果の正しさは考えないものとして、
PCR検査をして陰性だとわかったとしても、2ヶ月後には感染している可能性は十分あります。
また、PRC検査の結果の通知が遅れるだけで、その結果の正確さがどんどん薄れていきます。
定期的に継続することで、早期に感染者を見つけ出す可能性は高まるので、保育園がクラスターになることを予防しやすくなります。
全て100%はむずかしいですが、コロナの脅威を考えると数%でも予防ができる方を選ぶのが望ましいと思います。
保育園や保育士、保護者の皆さんは、
今の結果に対して一喜一憂するだけでなく、
これからコロナになるかもしれないという前提をおいて、引き続きコロナ予防対策を行っていただきたいです。
<PCR検査について知ってほしいこと③>
PCR検査後の対策や対応が不明
これは今回のPCR検査についてですが、
現状の無症状者を探し出すことだけが目的になっていて、探し出したあとへの対策が不明です。
保育園が閉鎖になったときの園児の受け入れ先、保育士に対する休園期間の対応、など具体的な対応はあるのでしょうか?
コロナにかかって症状が出る人が10人に1~2人なので、無症状者を探し出すと単純に保育園、介護施設で今までの10倍の確率で閉鎖に追い込まれると危惧する専門家もいます。
感染拡大の防止のために閉鎖は必要ではありますが、感染者以外の人はどうしたらいいのでしょうか。
保育園は社会にとって欠かせない存在になってきているので、保育園なくして今まで通りの生活をできる人はいないでしょう。
一人ひとりに生活や仕事があります。
新しい施設を探す必要があるかもしれません。
仕事にいけなくなってしまう可能性もあります。
PCR検査をした上でどのような対策をするのかというの情報をオープンにしていただかないと安心できません。
区長より、第1段階として、感染の疑いがある方に対するPCR検査について、現状の約300から倍の約600に増やすこと、第2段階として、社会的インフラをコロナ禍の中で継続的に維持するためのPCR検査をどう拡充していくかについて、区長(本部長)からの下命により、具体的な検討を進めているところです。
第2段階として、社会的インフラをコロナ禍の中で継続的に維持するためのPCR検査をどう拡充していくかについて、区長(本部長)からの下命により、具体的な検討を進めているところです。
https://www.city.setagaya.lg.jp/mokuji/fukushi/003/005/006/011/d00187142.html
区の保育園や区民の皆さんが声を上げて、情報を求めてください。
明確な回答がないようならば、結論を出すように要請しましょう。
皆さんのために自治体は存在します。
自治体を動かせるのは皆さんしかいません。
幼稚園や福祉施設での患者数が何人に増えたらこういう対策をする、という長期的な対策や予防方法を組み立てて、関係者や住民に示してほしいです。
できないならば、できない言っていただいて構わないです。
情報がわからないという宙ぶらりんの状況がもっとも不安で怖いのです。
状況に合わせて柔軟に対応するのは大切ですが、状況に振り回されてばかりいると対策が遅れ、本当に必要なことが見えなくなってしまいます。
世田谷区には、市民のリーダーとしての行動を期待しています。(千代田区長の行動は信じられない)
参考)
8月24日(月)に世田谷区内の私立認可保育園の職員に感染者が出ています
そこでの対応が今後の対応の指標になることが大きいので、HPをチェックしてみてください。8月27日(木曜日)以降については、改めて区のホームページでお知らせしますとのことですので。
経過
当該職員は、8月21日(金曜日)まで勤務していましたが、陽性者と接触があった可能性があり8月23日(日曜日)にPCR検査を受検し、8月24日(月曜日)に陽性が確認されました。
世田谷保健所による対応
今後、世田谷保健所が当該施設を訪問調査し、濃厚接触者(保育利用者及び職員)及び施設の消毒範囲の確認を行います。
濃厚接触者が確認された場合は、健康観察を継続して行います。
当該園の対応
当面の措置として、8月25日(火曜日)、26日(水曜日)を休園とし、施設の消毒作業を行います。8月27日(木曜日)以降については、改めて区のホームページでお知らせします。
参考)
東京大学名誉教授 先端科学技術研究センターの児玉龍彦氏より、PCR検査を大幅に拡大することによって、社会的インフラを支える施設やそれらを支えている区民等への社会的検査を行うことへの有効性と、ニューヨークでのPCR検査の取り組みが成功事例として紹介され、区としても成功事例に学ぶべき旨の指摘がございました。また、東京都立大学法学部教授大杉覚氏より、地域政策の在り方が変化しており、区が区民をどのように守るかを示すことが大事であるとの指摘、大妻女子大学家政学部児童学科准教授の加藤悦雄氏から、子どもたちへは、この間説明がなく、不安だけが大きくなってしまっており、子どもたちへの情報の提供の仕方には、課題があるとの指摘がございました。
(参考記事)
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